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Academy

​私たちのカット技術を広めていく、セミナーや講習会を随時開催していきます。

-独自のカットの秘密-

大切なのは2段階のカット施術

現在は取り入れている美容室は増えてきましたが、私は昔から1人のお客様に対して「ウエットカット」と「ドライカット」の2段階の施術を行います。頭は丸く、髪は線の集合体ですので、その2つが合わさるとどうしてもスタイルは崩れやすくなってしまいます。ウエットカットによって、線である髪をまず面としてとらえ、髪型の方向性を決めて行きます。そして、乾いた状態のドライカットで、お客様の生えグセや骨格に合わせて調整していきます。家を建てるときも土台(基礎)作りが大切なのと同じで、ヘアカットにおいても「ウエットカット」が土台を作る作業にあたるのです。

コーミング(髪を梳かすこと)で創る、カットラインとフォルム

通常、カットしたときの髪の切り口の断面は、上が短く下が長くなります。そうなると毛先は、はねやすくまとまりがなくなってしまうのです。そこでこれらの問題を解消できるカット方法を考えました。『スライドシェイプ』という独自のコーミングとカット方法を用いた技術です。髪の毛を斜めにひねりながらコーミングし、カットします。さらに、内側の毛は短く、表面の毛になるほど長くなるようにカットしていきます。パネル(一度にスライスして掴む髪の毛の束)ごとのディスコネクションの重なりができ、動きながら重なる柔らかなフォルム感と、なめらかな艶を作り出すことができ、長持ちする髪型となります。大切なのは、ハサミで作るカットラインでフォルムを作るのではなく、コーミングでフォルムを作るとイメージしていくことです。コーミングでパネルをずらす事で、前髪のはえグセや、襟足のハネ、生えグセの補正によるサイドのハネ、つむじの割れなど悩みの元となる箇所が目立たなくなります。

量感調節の特徴

「毛先」は質感とフォルムを作り出す場所なので、カットの際毛先は軽くしすぎないようにします。ひねってコーミングする「スライドシェイプ」でコームした後に、フォルムの締めたい部分にポイントでチョップカット(基本的には中間部分に)することで、面で揃ってしまいがちな大きなうねりグセを馴染ませることができます。自然なカール感が作り出せるだけでなく、量感も減り、毛先に厚みが残ります。

特にアジアに見られる、毛量が多い人や、髪が硬い人は、量は減らしたいけれど毛先には重さが欲しいという思いを抱えていることがあります。自分の髪質とは反対の、柔らかな動きに憧れがある人も多いと思います。そういう場面でこの技術は有効です。見た目は量感があるけれど、触ると軽いという驚きを体感してもらえるでしょう。通常、カットしてから量感調節(セニング)し、量を軽くすればするほど毛先が軽くなり、少しずつ毛先がパサついてしまいます。この、独自の量感調節では、最初に梳いてからラインを決めることで、カットの方向性や毛先の質感が生き、フォルムが綺麗に形作られるのです。

一方、髪が柔らかい人や、毛量が少ない人、クセ毛の人に対しては、必ずしもセニングシザー(Thinning Scissors)を使う必要はありません。細かくスライドシェイプをした上で、パネルごとのディスコネクションをしてから、ポイントカットすると、癖が馴染んでいくのです。

フォルムの考え方

髪の毛は、頭に馴染みすぎると髪型に「頭の形」が出てきてしまいます。カットは、単純に切った『ライン』を重ねて行くのではなく、頭を見たときに作りたいスタイルを思い浮かべ、それに必要なシルエットのメリハリを作る『点』を探し出すことが大切です。それらの『点』を繋げていって、形を整えていきます。

悩み解決とデザインの両立

お客様にカウンセリングする際には、「髪で隠れない場所」を意識します。顔型や、顎の位置などの骨格、肩の幅や高さを確認し、総合的に似合うスタイルを提案します。洋服でも、レディメイドのものはS/M/Lでサイズ展開しますが、オートクチュールでは、着る人の身体や顔の個性に合わせたフォルムでなければならないのと同じ考え方です。それぞれのお客様の顔型を理解しながら一人一人に似合ったバランスを見つけ、ゴールイメージを共有します。望むスタイル、またはその望みを上回るスタイルを具現化することができた時、お客様がこれまで諦めてきた悩みを解決すると共に、叶えられるデザインの幅が広がっていくでしょう。